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マルクスフーバー

小さな石灰の谷から、オーストリア年間最優秀へ。凝縮した果実とフレッシュな味わいで、白ワインの新境地を拓く

「マルクス・フーバー」

果実の密度に驚き、口中を駆け抜ける鮮やかさに惹かれる。マルクス・フーバーの真価は、冷涼なトライゼンタールの石灰質土壌を生かし、凝縮感と軽やかさを両立させる白ワインにあります。その実力を示すのが、グリューナー・フェルトリーナーのリート・ベルク。2023年産はJamesSuckling.comの2024年オーストリア年間最優秀ワインに選ばれ、2024年産は同媒体で100点を獲得しました。熟した果実を貫く酸、塩味を思わせる余韻、香りの細部まで感じられる精緻さ。グリューナーという品種の可能性を広げる造り手の世界を、単一畑ベルクから、品種の表情が際立つテラッセンまで楽しめます。

ABOUT生産者の特長

両親から継いだ4ヘクタールが、出発点

2000年、マルクスが十代目として引き継いだのは、両親の4ヘクタールのワイナリーでした。1648年まで記録をたどれる家業を足場に、トライゼンタールの畑ごとの個性を追求。2008年には畑の格付けに取り組むオーストリア伝統ワイナリー協会(ÖTW)に加盟し、翌年には弟ミヒャエルも加わります。2015年にはFalstaffの年間最優秀醸造家に選出。小規模な家業から出発し、土地の名とともに国際的な評価を築きました。

白ワインの鮮やかさを育む、小さな石灰の谷

トライゼンタールは、オーストリアのニーダーエステライヒ州にある小さなワイン産地。アルプスから届く冷たい風とドナウの谷の暖気が出会い、暖かな昼と涼しい夜がブドウの香りを育てます。段々畑を支えるのは、川が運んだ石が固まった石灰質の礫岩。グリューナー・フェルトリーナーとリースリングを主役に、熟した果実と張りのある酸、塩味を思わせる余韻を備えた白ワインが生まれます。この土地の持ち味が、フーバーの凝縮感と軽やかさの源です。

酸を保ちながら、もう一段、熟させる畑

ベルクは、森に接する東向きの急斜面。鉄やマンガンを含む赤みのある石灰質土壌と冷涼さが特徴です。本人によれば、この畑では酸を保ちながらブドウを通常より1~2週間長く樹上に置けるといいます。グリューナーは古い区画の実を選び、伝統的な大型アカシア樽で澱とともに熟成。穏やかな酸素との接触で質感を整えます。2023年には圧搾機への搬送に最新のベルトコンベヤーを導入。畑で育てた果実の質を醸造へつなぐ、細部への工夫も重ねています。

土を育て、電力をつくる。品質を支える循環

本人が最も大切な資産と考えるのは土。2019年に全畑で有機認証を取得し、持続可能なワイン造りの認証「サステイナブル・オーストリア」も掲げています。畑では微生物やハーブの働きを取り入れ、土壌の健全性とブドウの抵抗力を育みます。ワイナリーの電力は自家発電の太陽光で全てをまかない、水は自家井戸から。暖房には所有林の木材を使うウッドチップ設備を採用しています。土からエネルギーまで見渡す取り組みが、畑と品質を未来へつなぎます。

畑の名に、確かな評価。ベルクに刻まれた1OTW

OTW(オーストリア伝統ワイナリー協会)は、土地の個性を映す優れた畑の評価と格付けに取り組む生産者団体です。フーバーは2008年から加盟。長年にわたり産地を代表する個性を示してきた畑を、協会は「エアステ・ラーゲ」に格付けしています。ベルクもそのひとつ。ラベルの「1OTW」は、この格付けに基づくワインの目印です。造り手の名や品種に加え、畑の名にも注目する。それが、フーバーの白ワインをより深く楽しむ手がかりになります。

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